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蕁麻疹

蕁麻疹とは

蕁麻疹とは蕁麻疹は、突然皮膚の一部に蚊に刺されたような赤いできものが現れる皮膚疾患です。
主な症状としては、赤みやかゆみ(チクチクするものやヒリヒリするもの、強いものなど様々です)などがあり、ほとんどの場合、数十分~1日以内に治ります。また、できものが赤くならず、のどの詰まり、唇や瞼の腫れ、飲み込みにくさ、息がしにくいなどの症状が起こることもあります。
症状は1回だけ現れたり数日内で治まったりするものと、何週間も症状が続くものがあり、1ヶ月半以上続く場合は慢性蕁麻疹と診断されます。患者さまによっては、数年間症状が続くこともあります。

蕁麻疹の症状

蕁麻疹の症状蕁麻疹の症状は「むくみ」と「膨疹」に大別されます。
むくみは境界線が分かりづらく、かゆみを伴います。
膨疹は数時間以内に治まることが多いです。形状は多種多様で、数ミリ程度のものから手のひら以上のサイズもあり、まとまって地図のような形になることもよく見られます。
70%の方が1週間以内には症状が治まり、90%の方が1ヶ月以内には症状が治まります。
1ヶ月半以上続く場合は慢性蕁麻疹と診断されます。

蕁麻疹の種類

急性蕁麻疹

蕁麻疹は症状が続くこともあり、1ヶ月以内に治まった場合は「急性蕁麻疹」と診断されます。
主な原因としては、細菌・ウイルス感染、ストレス、疲労、寒暖差などが挙げられます。

慢性蕁麻疹

症状が継続する蕁麻疹のうち、1ヶ月半以上続く場合は「慢性蕁麻疹」と診断されます。
大半の場合、明確な原因は明らかにはなりません。
慢性蕁麻疹は治療にも時間を要することが多いため、ご注意ください。

物理性蕁麻疹

物理的刺激が加わることで起こる蕁麻疹を「物理性蕁麻疹」と言います。寒冷や温熱、日光、振動、機械的な擦過や圧迫などが原因で起こることが多いです。

コリン性蕁麻疹

コリン性蕁麻疹とは、1個1個の膨疹は1~4mmと小さいサイズの蕁麻疹です。
幼少児や若い世代の方によく起こり、運動や入浴などで発汗することが主な原因となります。

アレルギー性蕁麻疹

薬剤や食べ物、昆虫などに含まれるアレルギーの原因物質(アレルゲン)が原因で起こる蕁麻疹です。

食物依存性運動誘発性
アナフィラキシー

特定の食べ物を食べて2時間以内に運動した際や、NSAIDs(非ステロイド抗炎症薬)を内服後に食事を摂ることで起こるアナフィラキシーを指します。

イントレランス

色素、食品中のサリチル酸、造影剤、アスピリン、NSAIDs(非ステロイド系消炎鎮痛薬)などが原因で起こる蕁麻疹を指します。

血管性浮腫

血管性浮腫は唇や瞼が腫れますが、2~3日程度で症状が治まります。
発症には遺伝が関係していることもあります。(遺伝性血管浮腫;HAE)

蕁麻疹の原因

圧迫などの物理的刺激、食物などのアレルギー反応、発汗などの特定の刺激によって起こるものと、直接的な原因が特定できないものがあります。
原因が判明する蕁麻疹は全体の約10~30%で、原因が分からないことの方が多いです。
子どもは保育園・幼稚園・学校でのストレス、風邪などで、大人はプライベートや仕事でのストレスが原因・誘因となることが多いです。

<蕁麻疹の原因・誘因の例>
食物 卵・乳製品(鶏卵、牛乳、チーズなど)
肉類(鶏肉、豚肉、牛肉など)
魚介類(エビ、カニ、サバなど)
穀物・野菜(大豆、小麦、そばなど)
食品添加物 防腐剤(バラベンなど)、人口色素
植物・昆虫 ゴム、イラクサ、ハチなど(触れる・刺される)
薬剤 非ステロイド性消炎鎮痛薬(アスピリンなど)、抗生物質、咳止めなど
物理的な刺激 管領、温熱刺激、日光、下着などによる摩擦や圧迫、こすれ
その他 ストレス・疲労(精神的・身体的なもの)
運動・発汗(体質や特定の食品などと組み合わさって起こる)
内臓・全身の疾患(ウイルス性肝炎、甲状腺疾患、膠原病など)

食物によって蕁麻疹が起きていることが疑われる場合、アレルギー検査を受けましょう。

蕁麻疹の治療方法

蕁麻疹の治療方法蕁麻疹の治療では、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の服用による薬物療法を行います。また、蕁麻疹を刺激しないように塗り薬を使用することもあります。急性蕁麻疹では数日内に症状が治まりますが、症状が長引く慢性蕁麻疹の可能性もあります。
原因が判明した場合、原因を除去するための指導も行います。
難治性の慢性蕁麻疹には、注射薬(生物学的製剤など)を使用することもあります。

蕁麻疹の予防や控えるべき食べ物

疲れやストレスを
溜めないように
注意しましょう

疲れやストレスを溜めないように注意しましょう蕁麻疹は直接的な刺激だけでなく、ストレスなどの心因性のものもあります。
蕁麻疹を予防するためには心身共に健康を維持することが大切です。そのため、疲れやストレスを溜め込まないように注意しましょう。

体調がすぐれない時
などは原因となり得る
食品は避けましょう

体調がすぐれない時などは原因となり得る食品は避けましょう蕁麻疹の予防には、原因となる食品を避けることが大切です。
蕁麻疹の原因でよく挙げられる食品としては、アルコール、動物性タンパク質・油、辛いもの、チョコレートなどがあります。一切食べてはいけないという訳ではないものの、体調がすぐれない時や症状が現れている時は控えてください。