皮膚科について
皮膚科では、ニキビ、湿疹、イボ、あざ、アトピー性皮膚炎などの皮膚に関するお悩みをはじめ、髪の毛(薄毛や脱毛症)や爪なども診療対象となります。また、皮膚のできもの(腫瘍)の手術にも対応しています。お困りの症状などがありましたら、そのままにせず当院までお気軽にご相談ください。
当院では、皮膚科専門医としてこれまで培ってきた知識や経験を活かし、医学的根拠に沿った診断・治療を実施しています。
当院の皮膚科の特徴
小さいお子さまから
大人まで幅広く
診察いたします
当院では、幼児~ご高齢の方まで年齢を問わず診療可能です。
精密検査が必要な場合や入院が必要な場合は、連携している高度医療機関にご案内します。
お子様の肌は皮脂の分泌が成人に比べて少なく、乾燥しやすい状態です。また、免疫も発達していないので、感染症も発症しやすいです。肌の状態が悪化した場合でも、適切な治療とスキンケアを行えば改善が見込めます。
当院では、お子様の皮膚トラブルに丁寧に対応いたします。どうぞお気軽にご相談ください。
保険診療のみならず、
自費・美容皮膚科診療
も対応可能です
患者さまからご相談頂く皮膚のお悩みの多くは、保険診療の範囲においての治療だけでは、満足いく対応ができないのが現状です。
例えば、シワやシミ、たるみ、重症のニキビ、ニキビ痕、毛穴の開きなどが挙げられます。
当院は保険診療がメインですが、患者さまのご要望と治療効果を考慮し、しみ、シワ、ニキビ跡などに対して自費・美容皮膚科診療を実施しています。しみやそばかすなどの一部は保険が適用される青アザ(太田母斑など)であることもあるので、まずは一度当院までご相談ください。
また、上述したお悩みの多くは、スキンケア用品や内服薬(保険適用外)を医師の指示通りに使うことで改善が期待できることも多く、当院でも相談を受付けております。
皮膚腫瘍を日帰りで
手術できます
数多くの皮膚腫瘍の検査・治療の経験・実績があります。検査の空き状況次第では、ご来院当日に手術も可能です。また、対応が難しい症例では、連携している高度医療機関に速やかにご案内します。
主な症状と疾患
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、かゆみや赤みを伴う湿疹が寛解と再燃を繰り返す皮膚疾患で、乳児では2ヶ月以上、幼児以上の年齢では6ヶ月以上症状が続きます。湿疹は体の左右対称に出現し、なかでも顔や首、肘や膝などの関節部分に出現しやすいです。
患者さまの状態に応じて、内服薬と外用薬、エキシマライトによる紫外線治療の併用、注射薬(生物学的製剤など)などから最適なものを選択し、お薬の塗り方やスキンケアの方法について説明します。症状を可能な限り改善し、日常生活に影響を及ぼさない程度に肌の状態をキープすることを目標として治療を行います。
アレルギー
ウイルスや細菌など有害なものが体内に侵入した際に起こる、身を守るための反応を免疫反応と呼びます。免疫反応が極少量の異物や無害な物質に過剰反応してしまうことで、かえって自身の体にダメージを与えてしまう病態をアレルギーと呼びます。アレルギー反応(自己免疫疾患)は、本来異物ではない自身の体の成分や細胞に対して起こるケースもあります。アレルギー反応は5つのタイプに分類され、原因となる物質や異物(抗原・アレルゲン)と、それに反応する人体の免疫防御成分や細胞(IgE抗体やTリンパ球など)の反応様式によって分けられます。それぞれのタイプで、発症する主な疾患も判明しています。
蕁麻疹
蕁麻疹は皮膚の一部が急に赤く隆起し(膨疹)、時間が経過するとかゆみと皮疹がきれいに消失するのが特徴的です。かゆみが生じることが多く、「焼けるように感じる」「チクチクする」と訴えることもあります。発症から6週間以内で治まった場合は「急性蕁麻疹」、それ以上続く場合は「慢性蕁麻疹」となります。蕁麻疹の治療では、原因や悪化因子を特定し、それらを除去する、または避けることが必要です。原因がアレルギーの場合、原因となるアレルゲンや刺激を避けます。また、勉強や仕事などでかかるストレスや乱れた生活習慣を改善することも大切です。薬物療法では、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などの塗り薬や飲み薬を主に用います。
白癬(水虫)・爪白癬
白癬(はくせん)とは、カビの仲間である白癬菌への感染が原因の皮膚疾患です。白癬菌は、髪の毛や皮膚の角膜にあるケラチン(タンパク質の一種)を栄養分として棲みつきます。白癬が発症する部位に応じて病名が変わり、爪に生じた場合は爪白癬(爪水虫)、足の皮膚に生じた場合は足白癬(水虫)、顔面に生じた場合は顔面白癬、頭に生じた場合は頭部白癬(シラクモ)、体部に生じた場合は体部白癬(タムシ)、股に生じた場合は股部白癬(インキンタムシ)と呼びます。
湿疹
湿疹はよくある症状の1つで、肌のかさつきやかゆみ、赤みなどが起こります。悪化した場合、皮がむけたり、水ぶくれができたりすることもあります。
主な原因は石鹸や洗剤、髪の毛や汗などの外的刺激ですが、他にも食物アレルギーや自己免疫、ハウスダスト、ダニ、ウイルス、お薬の副作用なども挙げられます。湿疹・かぶれなどはかゆみが生じることがよくあり、気になって掻いてしまうことがありますが、患部が損傷して化膿したり、広範囲に拡大したりしてしまうため注意しましょう。保湿剤やステロイド外用薬を用いて治療しますが、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を使用します。
ヘルペス・
口唇ヘルペス
ヘルペスは、粘膜や皮膚に単純ヘルペスウイルスが感染することが原因で起こる疾患です。
性感染症の1つではあるものの、キスや性行為といった直接的な接触のみならず、ウイルスが付着したグラスやタオルを共有することでも感染してしまいます。そのため、家庭内での感染もよく見られ、幼児~大人まで年齢問わず発症します。
発症部位により病名は異なり、口唇ヘルペスと性器ヘルペスがあります。
現在のところ、お薬での完治は望めないため、再発を予防するためにも疾患に対する理解を深めることが重要です。
多汗症
多汗症とは、日常生活に影響が出るほどの汗が大量に出る疾患です。多汗症になると、汗が流れ落ちるように出てしまい、QOLが大幅に低下します。
また、汗が原因で不快な臭いを発するようになったり、表皮がめくれたり、水ぶくれが生じたりなど、様々な影響が出ます。
このような症状から仕事や勉強、対人関係にも支障をきたし、精神疾患を引き起こす恐れもあります。
乾癬
乾癬(かんせん)は環境因子や遺伝的要因などが影響して免疫系が亢進し、皮膚が盛り上がって赤くなる発疹が全身に広がったり、白くカサカサしたフケのようなもの(鱗屑)が出てくる疾患です。また、発疹同士がくっついてサイズが大きくなったり、関節炎や爪の変形が起きたりすることもあります。
発疹のサイズや形状、数は人それぞれで、頭部やでん部、下腿、ひじ、ひざなど刺激を受けやすい部位に生じることが多いです。患者さまの約5割にかゆみが生じますが、内臓に影響が出ることはないです。症状は長期間にわたり、寛解と再燃を繰り返します。治療法は症状の程度などによって決めていきます。
帯状疱疹
帯状疱疹は水痘(みずぼうそう)と同様のウイルスが原因となって発症します。頭部から下肢の間で、左右どちらかの神経に沿う形で、ピリピリとした痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが、密集しながら帯状に広がります。なかでも上半身によく生じ、目の周囲や顔面に出現することもあります。痛みは強くなることもあり、就寝中に起きてしまうこともあります、顔に帯状疱疹が出現した場合、稀ですが、顔面神経麻痺や目の障害、内耳障害による耳鳴りやめまいなどが生じることもあります。大半の場合は、皮膚症状と同時に痛みも治まりますが、「帯状疱疹後神経痛」といって神経がダメージを受けることで痛みが継続することもあります。そのため、神経が傷付く前に治療することが重要です。
手荒れ
(手湿疹・主婦湿疹)
手荒れは、手に付着した物質による刺激やアレルギー反応で起こる皮膚炎です。
原因が明確な場合は接触性皮膚炎(かぶれ)と呼ばれ、2つ以上の原因が考えられる場合は手湿疹と呼ばれます。
赤みとかゆみが生じるアレルギー性の手荒れ、皮膚に乾燥と硬化(角化)、ひびわれによって痛みが生じる刺激性(非アレルギー性)の手荒れがあり、それら2つの混合型もよく見られます。
手指の指紋が、皮膚に乾燥と硬化(角化)、ひびわれによって見えづらくなった状態は進行性指掌角皮症と呼ばれます。近年は、コロナウイルス感染症拡大の影響により消毒することが多くなったことで、手荒れが起こりやすくなっています。
汗が出ない(無汗症)
通常、入浴やサウナ、運動をすると汗が出ますが、このような発汗を促す動作・環境下でも汗がほとんど出ない状態を乏汗症、全く汗が出ない状態を無汗症と呼びます。主な原因は汗の分泌減少・欠如、汗排出障害などが挙げられます。
体温のコントロールに発汗は非常に重要ですが、その機能に障害が起きることで、運動や暑い環境でうつ熱が生じ、体温上昇、全身のほてり、顔面紅潮、脱力感、疲労感、頭痛、めまい、動悸、吐き気・嘔吐などが起こり、熱中症になることもあります。
いぼ
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)は小さないぼができる疾患で、原因はヒトパピローマウイルスに感染することで発症し、年齢・性別問わず起こります。ウイルスは傷などから皮膚内に侵入し、皮膚深層の細胞に感染することで、周りの正常細胞を攻撃しながら増えていきます。かゆみや痛みはありませんが、そのままにすると拡大したり、周囲の人に感染したりすることもあります。
いぼを掻いてしまうとウイルスが拡散してしまうこともあるため注意が必要です。いぼを発見した場合、できるだけ早めに当院までご相談ください。主な治療法としては、液体窒素を用いた冷凍凝固療法、電気メスなどを用いた焼灼術などがありますが、他にも貼り薬や塗り薬、漢方などで治療も行えるので、患者さまに適したものを見定めます。
ほくろ
ほくとは、医学では「母斑細胞母斑(色素性母斑)」もしくは「単純黒子」と呼ばれます。
メラニンを作り出す母斑細胞が表皮や真皮内で増えることで生じた良性腫瘍です。種類は様々で、先天性のものや後天性のもの、盛り上がっているものや平坦なもの、色も黒色、褐色、青色などがあり、濃さや大きさも異なります。
ほくろに見た目が似ている悪性黒色腫(メラノーマというほくろのがん)や基底細胞がんもあり、患者さま自身では判断できないので、専門医の診断を受けて、悪性の場合は治療することを推奨します。
巻き爪・陥入爪
巻き爪(弯曲爪)は、爪の先端が内側に巻いている状態のことです。陥入爪は、爪の先端が周囲の皮膚に刺さって炎症が生じている状態です。巻き爪と陥入爪は別の疾患ではあるものの、お互いに原因となり得ることがあり、治療・予防法ともに共通点があります。状態を評価して、適切な方法(テーピングによる保護、手術による爪の部分切除、自費による矯正など)を提案します。
粉瘤・できもの
皮膚のできものには、ほくろやいぼ、粉瘤(アテローム)などが挙げられます。
当院では、皮膚のできものが何であるかをしっかり見極め、適切な治療が行えるので、できものでお悩みの方はお気軽にご相談ください。